デジタル庁にて「属性証明の課題整理に関する有識者会議」が始まります

https://www.digital.go.jp/councils/vc-diw-governance/2c9c78e4-4cb5-4ef0-a3e5-6fd461d0ef84

デジタル庁が「属性証明の課題整理に関する有識者会議」を始めました。設立趣旨は

  • 行政手続きのデジタル完結や自動化を目指す
  • そのためにデジタル上での各種アイデンティティ情報の証明を可能にする必要がある
  • 特に関連する技術であるVCやデジタルウォレットに着眼するよ

とのこと。

技術WGも併せて設立され、本体とWGでそれぞれ二回ずつ会議を開催・とりまとめを行うようです。

第一回会議での議論

早速第一回会議が開かれたようです。

詳しい内容は事務局説明資料をご覧いただくとして、ここでは重要だと感じた点を列挙していきます。

  • 依然としてデジタル化できていない証明書は多数存在(官発行・民間発行ともに)
  • PDFによる電子化事例が多いが、偽装耐性の低さ・機械所為が難しいといった課題がある
  • 公的な制度等が本当に必要なのか?という視点も問う
    • とはいえリスク対策への推奨要件が全くない状態も不健全
  • 直近では「ヒトがAIに出した指示の証跡=Mandate」の発行規格としてVC活用が見込まれる

所感

VCが果たす役割(アイデンティティ情報の連携)を考えると、行政がガイドラインや推奨要件を示すことは市場の健全性を担保する上で欠かせません。

一方で民間企業が採算性を保ってサービスを展開していける技術にならない限り、技術がもたらす効果を社会が享受することはできないとも感じます。(市場規模=公共案件の発注額、の市場にしてはいけない)

「周辺レギュレーションの整備」と「ビジネス的に成立するユースケースの考案」の重要性は同程度だと考えています。デジタル庁やコンソーシアムが前者に取り組んでくれていますので、弊社は後者に振り切ることで、相互の取り組みが交わりDID/VCが社会に届ける価値が最大化される未来をつくっていきたいですね。


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