香港で2025年内にmdlの運用が開始される模様
香港で2025年内にmdlの運用が開始します
ニュースによると、香港では2025年内にmdlの利用が開始されるようです。
iAM Smartという香港政府が提供するデジタルIDアプリと、運輸省が提供する電子免許証サービスで利用することができるようです。
本日はこのニュースをもとに香港におけるiAM Smartと電子免許証サービスについて調べてみようと思います。
iAM Smartアプリについて
iAM Smartアプリは以下のような機能を持つモバイルアプリで、香港の11歳以上の国民は無償で利用することができます。
- デジタルIDを用いた本人確認
- オンラインサービスでのフォームの自動入力
- 電子署名
- QRコードで個人情報を開示できる機能
参考:https://iamsmart.cyberport.hk/iam-smart/
ユーザー数は2024年11月時点で300万人ほどとなっており、全人口の80%が11歳以上と仮定すると、対象となる国民の約半分くらいが使っているという数字感になります。
参考:https://ecodb.net/country/HK/person/
物理的なハードと、ソフトという違いはあれど、日本のマイナンバーカードはかなり普及している方なのかもしれません。
逆に日本でマイナアプリのようなものが登場するとして(すでにAndroidにはマイナンバーを保有できますが)それらが普及するか、どのような要素が必要なのかは香港から学べるものがありそうです。
また、民間事業者がiAM Smartに連携できるようにAPIドキュメントも公開されております。
日本のマイナンバーシステムでは認定事業者になる必要があり、民間事業者側に一定のコストがかかってきますが、iAM Smartには特段厳しそうな要件が見られなかったので、割とライトに繋げることができそうです。
https://iamsmart.cyberport.hk/implementation-preparation/
こちらのユースケースにも記載されているように、iAM Smartアプリさえあれば様々なサービスの入り口のフォーム入力や本人確認がアプリと連携するだけなのでとても便利そうです。
https://iamsmart.cyberport.hk/documents-forms/guide-for-developer/
先日は顔認証によって国際移動ができる、といったような最早デバイスすら持たずにサービスを受けられる、といったニュースを取り上げましたが、その中継地点として、「スマホがあればオンラインオフライン問わずサービスを受けられる」という世界が先に流通するのかもしれません。
ここで私の好きな記事を一つご紹介。
「デジタル上では運転免許証を提示するように、対面ではデジタルIDを連携するように」認証する。
これこそが世界が向かっている方向性だと感じています。
本日取り上げた香港のmdlも、日本のマイナンバーも、生体認証による渡航や決済も、デジタルによる制御を加えることに摩擦があったオフライン体験にメスを入れている段階です。
免許証を対面で見せるという行為は日本の警察のサーバーが落ちていたとしても有効です。ただし、その運転免許証が拾ったものなのか、有効期限が切れているのか、その辺りの制御は当事者に委ねられます。
逆にデジタル(例えばマイナンバーを連携させてデータを提出するとしたら)はその辺りの制御が効かせられるが、マイナンバーシステムが落ちたらもちろん使えなくなります。
マイナンバーや生体認証など、アプローチは違えど、対面とオンラインの良いとこ取りをするというのが向かっている方向性だと思います。
弊社もそんな人類の進歩に貢献できればと思っております。(なんのこっちゃ)
proovyに顔認証機能をつけました
最後に宣伝です。
最近のリリースで弊社の提供するproovyに生体認証機能を搭載いたしました。
直近ではSDK開発の高度化、銀行情報の連携、教育機関向けのリッチUIの開発など進めております。
たくさんユースケースを作っていきますのでよろしくお願いいたします。