イタリア、EU初の「EUDIウォレット」導入へ/ダイキン工業、VC(verifiable credentials)を利用
イタリアEU初のウォレットを導入に向け前進
ニュース原文:
イタリアはEU加盟国として初めて、EUデジタルアイデンティティウォレット(EUDIウォレット)を導入する計画を正式に発表しました。
これは欧州連合のデジタルID戦略に沿ったもので、分散型技術を活用し、安全かつ統一されたデジタルIDシステムの実現を目指す重要な取り組みです。
なお、ニュースにはEU初とありますが、先週はスイスやキプロスなどのニュースが先行して入ってきていますので、この辺りは誇張表現も含まれるかもしれません。
ニュースのポイントをまとめると以下のような記載がございました。
2025年Q1に公開テスト開始
導入は段階的に行われ、2025年第1四半期には「PLAYGROUND」と呼ばれる公開ベータ環境がスタートします。
このテスト環境を通じて、発行者や検証者がシステムの性能や統合性を評価できるほか、「BetaIDプログラム」による実践的なアプリケーション統合テストも実施される予定です。
デジタルIDと決済の統合
NOBIDコンソーシアムが主導する「Work Package 7(WP7)」では、EUDIウォレットを活用したデジタル決済手段が開発・テストされます。
これにより、実店舗およびeコマースにおけるトランザクションが可能になり、既存の決済インフラとの互換性も維持されます。
主要プラットフォーム「SWIYU」の展開
市民がe-IDとクレデンシャルを管理するための主要プラットフォーム「SWIYU」は、ユーザーフレンドリーな設計を維持しつつ、高度なセキュリティと幅広いユースケースへの対応を実現します。
プライバシーとデータ保護への取り組み
デジタルID導入において、プライバシー保護は重要な課題です。EUDIウォレットは、EU一般データ保護規則(GDPR)への準拠と分散型アイデンティティの原則を組み合わせることで、ユーザーのデータ主権を確保しています。
EU各国盛り上がってまいりました。
やはりアプリ提供の時期感が2026年と定まっているので、急激にニュースが増えていると感じております。
ダイキン工業がVC(verifiable credentials)を利用しています
ニュース原文:
研修用メタバースには、空調機器のほか工具や作業環境などを3D(3次元)モデルで再現している。受講者は、VR(Virtual Reality:仮想現実)デバイスを装着し、メタバースに入り、空調機器の不具合をシミュレーションし点検作業を実施する(写真1)。
研修講師が遠隔からメタバースに接続し、受講者の点検作業を評価する。研修終了者には、資格証明としてデジタル証明書であるVC(Verifiable Credentials:検証可能な資格情報)などの発行を考えている
上記は記事の一部を抜粋したものです。
こちらのニュースは以前別のサイトでも発見されており、NECとの共同プロジェクトであることで知られています。
恐らく、海外の事業所など、作業員の移動が活発な業界であることが予想されるので、VCという形でデジタル証明書を持ち運んでもらうというユースケースなのかなと予想しております。
最近ではVCというデータの規格を使ってみようという類の事業者の方が多く、日本でも普及に向けて注目が集まり始めていることを実感しております。
弊社proovyも現在EUDIW完全互換のウォレットアプリとしてプロダクトリリースを重ねております。
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