OONIがVC(Verifiable Credentials)を用いています
ニュース原文:
OONIとは
OONIは2012年に設立されたオープンソースプロジェクトです。
インターネットの検閲やネットワーク干渉を測定・監視することを目的としています。
同団体は政府や企業、宗教などの理由からあらゆる情報に対するアクセスの制御やブロックが世界中で行われていることに課題があるとしていて、自由で開かれたインターネットの実現のための活動を行っています。
OONIではOONI Probeというアプリを配信しております。
アプリを使ってウェブサイト、インスタントメッセージングアプリ、回避ツールのブロッキングを測定し、ネットワークパフォーマンスを測定することができます。
アプリを使って収集されたデータはOONIに測定データとして保管されるという仕組みになっています。
これらのデータを活用してOONIはインターネットに対する恣意的なブロッキングや介入を測定しているようです。
OONIと匿名クレデンシャルシステム
OONI は、世界中のボランティアがインターネット検閲を検出・記録するためのテストを実行しています。
しかし、OONIのネットワークが拡大するにつれ、誤った測定データが OONI のデータセットに送信されるリスクも増大しているそうです。
これは偶発的なものも意図的に攻撃しているものも存在するそうです。
一般的に、OONIが取りうる対策としては、以下のような方法が考えらると記載されています。
- IP ベースのブロック
- ユーザーアカウント(登録とログイン)
- デバイス認証
しかし、上記のような手法はユーザーのトラッキングにつながり、OONIの思想とは反するのです。
そこで、ユーザーの匿名性は担保しながらも誤った測定データのリスクを排除するシステムを構築することになったそうです。
利用されるのは匿名クレデンシャルだと言及されています。
BBS署名などの単語も出てきているので、恐らくVCを利用して実装が進められているのだと思います。
具体的にVCにどのようなデータを載せるのかの記載はありませんが、「過去に測定データを送信したことがある」などのクレデンシャル情報を用いて認証をせずにユーザーのフィルターをするようなイメージでしょうか。
プロトタイプ実装が進行中
OONIは匿名クレデンシャルを用いた、測定プラットフォームの実装が進行中です。
一体どのようなシステムになるのか楽しみにしたいと思います。
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