乳幼児における生体認証について

Tanzania launching infant biometric registration pilot with UNICEF support | Biometric Update

The planned infant biometrics pilot has the support of UNICEF, and is an integral part of the new Universal ID or Jamii Number digital ID project.

タンザニアで2025年7月から「5歳児未満の乳児に関する生体認証登録のパイロットプログラム」が開始されるようです。
このプログラムはユニセフの支援を受けており、出生時の国民登録に注力する同国にとって要となる取り組みのようです。

記事の中には以下の記載が。

Guyai said the planned infant biometrics pilot has the support of UNICEF, and is an integral part of the new Universal ID or Jamii Number digital ID project which prioritizes registration of citizens from birth.

■和訳
同氏は、5歳未満の子どもたちに対する適切なバイオメトリクス・ソリューションを見つけることが難しいため、暫定的な措置として、子どものIDと母親の国民IDを紐づける方法を選んだと述べた。

乳児の生体認証の難しさ

調べてみると乳児の身体は「未確定な部分が多く」、生体認証との相性がよくないようです。

  • 指紋:新生児や乳児の指は非常に小さく、皮膚も薄く柔らかいため、指紋の隆線(模様)が非常に微細で不明瞭
  • :骨格の成長や皮下脂肪の変化によって、数ヶ月、あるいは数週間という短期間で大きく変化
  • 虹彩:虹彩の模様が完全に安定するのは生後数年かかる

乳幼児向けの生体認証サービスの開発に取り組む事業者もいるようで、例えばIntegrated Biometrics社がいます。

https://integratedbiometrics.com/

Integrated Biometrics社のソリューションは「生後から12ヶ月までの1対多の指紋照合を行うことができる世界初のサービス」のようです。(参考

彼らは以下の目標を掲げており、社会的意義が大きい革新的なソリューションであることがうかがえます。

  • 病院内での乳児の取り違えの防止
  • 人身売買の抑止

先日の弊社ウェビナーでも「生体認証 × VC」を扱いましたが、この辺りもなかなか奥深いものです。


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