EUDIウォレットとは?

分散型アイデンティティ市場は2028年には数兆円の市場規模が存在すると予測されており、その技術要素の一つがDID/VCです。

そんな分散型アイデンティティにおける世界的な取り組みの一つがeIDASと呼ばれるEUの取り組みです。
あらゆるデジタルサービスにデジタルIDウォレットを導入し、2030年までにEU域内人口の80%以上にデジタルIDウォレットを普及させる目標を立てています。

このプロジェクトではEUDIウォレットと呼ばれるデジタルIDウォレットが配布されます。本記事ではEUDIウォレットについて解説します。

EUDIウォレットとは?

EUDIウォレットは、加盟国が個人と企業の双方に提供する無料のモバイル・アプリで、本人確認のためのデジタル文書やVCと呼ばれる検証可能なクレデンシャルを保存・共有することができるアプリです。

EUDIウォレットで扱える情報は、パスポートや健康保険証、職務経歴などの他、チケット情報などサービスへのアクセス権も含まれます。EUDIウォレットではデータ化した自身のアイデンティティに関する情報を自身で管理することができ、誰にいつ、どの情報を共有するかをコントロールすることができます。

EUDIウォレットは、政府サービス、オンラインショッピング、その他のインターネットプラットフォームなどのログインや個人情報の入力・共有に使用することもできます。メールアドレスやパスワードの入力が不要となるだけでなく、今まで行えなかったデジタル上で完結する本人確認なども実現します。

EUDIウォレットは誰が作るのか?

ではこのEUにおけるデジタルアイデンティティウォレットアプリは誰が提供するのでしょうか。

これは、各国が開発したり、特定の業者に委託したり、各民間企業が自由に開発するなどそれぞれ方針が異なるようです。これからもEUDIウォレットの動向については要チェックです。

EUDIウォレットは何が素敵なのか?

①EUDIウォレットによってワンクリックで本人確認が完了

紙やカードを持ち運ぶ必要はありませんし、書類を記入する必要もありません。

口座開設や政府の公的サービスを利用する時をイメージしてください。
紙でいちいち住所を記入したり、本人確認書類やハンコを忘れて家に帰ったことはありませんか?

このような不便な体験はEUDIウォレットによって解決します。

②国境を越えた相互運用性

EUでは国境を跨いでサービスを利用したり、自身について証明する機会があり、その際に相互運用可能な形式でデータを保有するため国による違いがありません。

③高いプライバシーとセキュリティ

最後にプライバシーとセキュリティです。

EUDIウォレットはいつ、誰に、どのようなデータを提出したのか管理することができます。
EU諸国は個人情報の提出に対する感度が高く、普及に向けた一つの要素となりそうです。

まとめ

EUでは複数のデジタルIDウォレットの開発プロジェクトが進んでいます。
これからニューノーマルとなるEUDIウォレットの動向に注目です。


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