DIDリゾルバの解説【DID(Decentralized Identity)/VC(Verifiable Credentials)の実装に必要な知識】

この記事ではDID(Decentralized Identity)/VC(Verifiable Credentials)の領域に関する技術要素、DIDリゾルバについて解説します。

DIDリゾルバの概要

DIDリゾルバはDIDメソッドに従って、DIDからDIDドキュメントを取得する関数のことです。

仕様についてはW3Cのウェブサイトに記載されており、引数や戻り値が決まった抽象メソッドが定義されているのがわかります。
https://www.w3.org/TR/did-core/#resolution

なぜDIDリゾルバが必要かというと、DIDメソッドが複数存在するからです。様々な仕様のDIDが存在するため、異なる仕様を跨いでVCの検証などを行う場合に、正常に動作するようにしないといけないのです。

 DIDリゾルバ関数がとる引数

引数には、DIDとオプションをとります。

とりうるオプションについては以下ページに記載があります。
https://www.w3.org/TR/did-spec-registries/#did-resolution-options

DIDリゾルバの種類

DIDリゾルバの種類についてです。

resolve関数

resolve関数はDIDドキュメントを返します。これはJSON(W3Cのドキュメントではマップ)の形をしています。

resolveRepresentation関数

こちらはDIDドキュメントのバイトストリームを返します。

resolveRepresentation関数の場合は、いくつかのフォーマットで戻り値を得ることができるようです。

まとめ

DIDリゾルバはDIDからDIDドキュメントを得るための関数。これは基本的にはDIDメソッド(レジストリ)によって異なるものです。

OSSによって実装されることで実装が透明化して、リゾルバ自体であったり検証プロセス自体に対する信頼性を向上する工夫が行われております。
https://dev.uniresolver.io/


DID/VC技術基盤「proovy」の紹介

当社はDID/VC技術基盤「proovy」を提供するリーディングカンパニーです。
データの互換性が問われる本領域では最新の規格に対応した基盤を採用することが非常に重要であり、当社は国内で数少ない最新の国際規格に準拠した基盤を有しています。

クライアント様のニーズに過不足なく応えられるよう、proovyを以下二つの方式で提供しています。

  • SaaS型
    • イニシャルコストや導入までの手間を最小限に抑えた提供方式。技術検証でのトライアル利用、実証実験などに最適です。
  • 組み込み型
    • 既存システムへのDID/VC技術の導入を可能にする組み込み型の提供方式。
      本格的な技術導入を検討される事業者様、業務機能も含めた多機能システムの開発にも対応可能です。

私たちのDID/VC技術基盤は、最小限のコストで最先端のデジタルアイデンティティ管理を実現します。

Verifiable Credentials技術のキャッチアップに取り組まれている事業者様、具体的な施策を検討されている事業者様など、まずは情報交換だけでも大歓迎です。(イノベーションは異なる場所で働く者同士がコミュニケーションをとることで生まれます。)
お気軽に当社プロダクトページよりご連絡ください。

またproovyの技術基盤を活用した本人確認ソリューション「proovy.Me」も提供しています。

これまで主流だった画像解析型の本人確認(証明書コピーの提出・券面の厚み撮影、セルフィーなど)が偽装リスクの高まりにより廃止される流れの中で、台帳照合型の安全な本人確認を実現します。
完全デジタル化・自動化を実現しているため、低廉な価格でUXのよい方式でもあります。

本人確認を導入されている事業者様はぜひ一度ご連絡ください。