Trinsicが2024年の進展と2025年の展望について語りました

ニュース原文:

New year will see mobile driver’s licenses come of age: Trinsic CEO | Biometric Update

A recent webinar from Trinsic takes stock of the eID sector in 2024 and looks ahead to upcoming launches and adoption trends for 2025.

2024年はデジタルID分野において大きな変化の年でした。

先日開催されたTrinsicのウェビナーでは、2024年の振り返りと、2025年の予測を通じて、業界の未来を深く掘り下げています。

またTrinsicは直近事業を一部売却し、スタートアップとして方向性を明確に市場に示しています。

Trinsic社が事業を一部売却しました

ニュース原文: Trinsic EcosystemsをDentity社へ売却 Trinsicは創業から運用してきたDID/VCプラットフォームをDentitiy社へ売却したようです。 ニュース原文の見出し的に…

以下、注目すべきポイントをまとめました。

モバイル運転免許証(mDL)の急速な普及

Trinsic CEOのヒューズは、2025年には米国の州の半数以上でmDLが稼働し、業界全体で大きな進展が見込まれると言います。

特に、ISO/IEC TS 18013-7:2024の発表により、リモートでの身分証明が可能となり、mDLの普及が加速しています。

mDLを用いた認証がQRのスキャンのような近接的な方法ではなく、リモートでの認証が可能になったのです。

現在14州で稼働中のmDLプログラムは、今後2年間で約70%の州に拡大するとされています。

国民デジタルIDと再利用可能なIDの成長

Trinsicの独自の定義によると、eIDは政府主導のIDでreIDは民間主導のID(再利用可能なID)としています。

ナイジェリアやインドなど、国民IDシステムが引き続き拡大を続ける一方で、民間の再利用可能なIDも急成長しており、

ClearやID.meに加え、新規参入企業も増加し、UberやLinkedInのようなプラットフォームでもID認証機能が普及しています。

ID.meに関しては以前、IPO間近との報道もありました。

Dock社がYouverse社と提携しました/ID.meの評価額が2000億円を突破しました

Dock社がYouverse社と提携しました ニュース原文: Youverseとは Youverse社は分散型生体認証プラットフォームを提供しています。 分散型生体認証プラットフォームとは、…

信頼フレームワークの重要性

多くの選択肢が存在する中で、信頼フレームワークはデジタルIDエコシステムの成功に欠かせません。

EUのeIDAS 2.0やEUDIウォレットスキームのような取り組みが進行中であり、各国での採用が進むと予想されます。

2025年に向けた注目ポイント

ヒューズは下記のようにまとめています。

  • 米国でさらに8州がmDLを開始予定(イリノイ、モンタナなど)。
  • ジャマイカやパプアニューギニアなど新たな国民IDシステムの導入。
  • EU各国でのデジタルIDウォレットの展開。
  • 再利用可能なIDの普及と民間企業による採用の増加。

2025年は、デジタルIDのさらなる普及が加速し、特に、mDLや国民デジタルID、信頼フレームワークの発展が鍵となります。


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