九州大学にてVC(Verifiable Credential)を用いた学生証にまつわる論文
ニュース原文:
本人確認に課題があるとしている
学生証をVCとして配布する上で、その学生が本人なのかどうかの確認が必要であるとしています。
論文の中ではマイナンバーカードを用いたVCの受け取りのシーケンスが添付されています。
しかし、そんな本人確認にも課題が存在し、留学生はどうするのか?すべての学生がマイナンバーカードを保有しているわけではない。
ということが述べられています。
本人確認が必要となるVCの授受においては、イレギュラーケースが存在しない、あるいはそれに対応できるということが必要ですね。
論文の中で目新しいものというと、後は顔写真をVCの中に含まないという記述がありました。
VCは第3者に提出する可能性のあるデータであり、顔写真を共有可能な形にしないという意図だそうです。
実際のウォレットアプリは顔写真をアプリに登録するだけに留めるらしく、Lineのようにどんな写真でも登録できるとのことです。
実際の運用では、異なる人物の端末に他人の顔写真が入りうる状況は大学側では許容できないと思うので、この辺りはもう少し考慮が必要そうです。
弊社でもデジタル学生証の導入は行っておりますが、大学側として替え玉受験(これは試験にデジタル学生証を利用するという前提ですが)ができうるものは導入しづらいかなと思います。
また、通学証明書など、学生証と関連性が高いがVC(というよりかはデジタルにできていないその他の証明書)も学内には存在します。
これらのデジタル化も一緒に進めていかないと大学としてVCを導入できない、という事情もあるらしく、このあたりは複雑です。
ぜひ九州大学さんとも議論してみたいと思いました。
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